映画観た! ブータン山の教室


 以前映画を観た時にポスターを見て、なんだかこの映画は観たいなぁ…と思っていたのですが、緊急事態宣言が出て大阪では 5月末までの一ヵ月近く映画館が休業ということで、観ることができていなかったブータン山の教室とうい映画。やっと観ることができました。




 映画館に行く前にインターネットで検索したら、上映の座席残り数が 10席しかなかったので、これは現地まで行ってる間に席が無くなるかもしれないと思い、久しぶりにインターネットでチケットを購入しました。いまは座席が半分しか使用できないので、小さい映画館だと、ちょっと人気があるとすぐに満席になってしまうんですよね。…というか、この映画、けっこう人気の作品なのですね。オイラはポスターを見ただけで、映画の内容だとか、どんな賞を取ったとか、あんまりわからずに観に行ったのですが、結果から書くと、観てよかったと思えた一作です。
 
 そんなわけで ( ? ) 今回はネタバレ書くので、これから映画を観るのを楽しみにしている方は、これより先は読まないようにしていただき、映画を見終えてから、またお越しいただければ幸いです。




 主人公は教師なんですが、お国の事情はわからないのですが、ブータンでは 5年間は教師になったら教師の仕事をしないといけないという義務があるのですかね?4年教師をやっていたようですが、彼は音楽で世界に羽ばたきたいという夢があるようで、教師という仕事を辞めるつもりだったようですが、やる気のない彼に上司 ( ? ) が、あと 1年の義務期間があるので、ルナナ村という僻地に赴くよう辞令を出したので、しぶしぶルナナ村の学校に向かう主人公なのでありました。
 
 やる気のない主人公にイラッとしそうになりますが、よくよく考えてみると、自分がやりたいことが他にあって、自分がやりたくない仕事、それも仕事先がいままでの都会暮らしではなく、電気も水道も整備されていない僻地ともなれば、やる気がでないのもある意味では当然だとも思えます。オイラももしこういう僻地への赴任を命じられたら萎えるよな…。なんかルナナ村に行くまで 8日もかかるとか主人公が言っていたときは、冗談というか大袈裟に言ってるのかと思ったけれど、バスで一昼夜かかってガサとかいう所に着き、翌朝からは車が通れない道を 6日かけてルナナ村に到着してましたね。本当にとんでもない僻地なんですね。
 
 長い道のりを乗り越えて村に辿り着くと、村長以下、村人総出でお出迎え。そして学校へと案内されましたが、学校は机などは埃というか砂が被っているし、黒板もないし、なんだかちょっとおんぼろと書くと失礼ですが、なんとも寂しい建物でした。到着して主人公は村長に「私には無理です。」と早々に告げ、村を出ていきたいと訴え、村長も無理強いはできないと、残念な気持ちながら諦めて、数日後にラバなどを用意して町に帰れるように手配するということにしました。その翌朝、学校の委員をしているという女の子、ポスターにも大きく写っているあの娘が先生の寝ている部屋に呼びにきます。授業は 8時 30分からなのに 9時になっても先生が来ないので、心配になって呼びに来たんだとか。主人公はそこでしぶしぶ教室に出向きます。教室に着くと、勉強したいと真っ直ぐな瞳で彼を心待ちにしていたこどもたちがいました。とまどいながらも初日は黒板もなく教材も持ち合わせていなかったので自己紹介で終わりましたが、その後、ちょっとしたことから村をまわった彼が村の人の生活を見て、そしてこども達を見て、翌日は壁に墨で文字を書き黒板替わりにしながら授業をはじめました。
 
 その後、村での交流やこども達の影響で主人公も少しずつ、でも確実に心境の変化がありました。ただ、このルナナ村は標高が 4,800メートルというところにあり、冬は雪で覆われるため、雪が本格的に降ると村から出るのが困難になるために、雪が降る前に主人公は村を出ることになっていたので、秋も深まり、主人公は任期を終えて村を去ることになりました。生徒達から手紙をもらってその手紙を読むと、なんだか私も年を取って涙腺が弱くなっているので涙ぐんでしまいました。
 
 こういう映画って、また春になったら主人公が村に教師として戻ってきて、村の人たちと再会して盛り上がって終わる…と考えがちなのですが、そうではなかったですね。結局主人公は夢だったオーストラリアで歌うということを実現はしたのですが、いまひとつな感じでした。最後は村で教わったヤク飼いの歌で終わっていきましたが…。こういう終わり方かぁ…と思いながら観終えました。




 オイラはベタなストーリーが好きなので、主人公の心境の変化、例えば村に行くときは峠で石を積むことをしなかった主人公が村を出るときに峠で石を積んだり、そういうわかりやすいのが、また良かったです。
 
 この主人公が赴任する前も教師はいたようですが、前の先生がどんな人でどれぐらいいたのかとか、それまでに複数の先生がいたのか、今回の主人公が、このルナナ村での先生としては 2人目なのか、細かなことはわかりませんが、村長や村人、なによりこども達にとってはかけがえのない先生になったことは間違いないでしょうね。勉強したいという純粋なこども達を見ていると、ちょっとひねくれて汚れてしまっている私には直視しづらい眩しさがありますが、幸せだとか心の豊かさだとかは、人それぞれの価値観ですし、判定は難しいことなのですが、この映画は、ちょっと考えさせられながらもじんわりとした感動を与えてくれた映画です。
  
 
 ちなみに、委員だった女の子は、実際にルナナ村で暮らす女の子だそうです。村一番の歌い手の女性はタレントさんみたいですが…。他の生徒もルナナ村の住民の方なのかな? 詳しいことはわかりませんが、まぁそういうことはおいといて、純粋なこども達も可愛かったし、雨降る中、チケットをネットで購入して観られて良かった。ネットで買ってなかったら映画館に着いたときはチケットが完売していたので、見逃すところでしたよ。
 

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